|  | 第211回研究会
 (センシング技術応用研究会との合同開催)
 「MEMS技術による超高感度センサの実現」
 今回の研究会は、センシング技術応用研究会(SSTJ)とニューセラミック懇話会(NCF)との共催で行います。今回の研究会は、パナソニック株式会社様のご協力により、AISショールームの見学会も開催いたします。
 
 日時:2014年(平成26年)4月8日(火)13:30~17:00
 場所:パナソニック株式会社 (西門真地区) 3棟(3F) 研修室1
 (〒571-8501 大阪府門真市大字門真1006)
 
 
| (1)薄膜電力センサ 
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| 大阪市立大学 大学院工学研究科 教授 辻本 浩章 氏
 
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| 本研究は従来の電力センサとは異なる原理により、高機能、多機能、低価格を特長とする磁性薄膜エネルギーセンサを開発するものである。コンパクト化が可能になることから、これまで適用することが出来なかった部位に多次元的に配置することにより、電力消費をスマートに計測し監視することができる。具体的応用例はスマートメーター、太陽光発電、蓄電池、モータ等が考えられる。本センサの多用途展開による事業化を目指す。 |  
 
| (2)高Q値MEMS共振器とウエハレベル薄膜パッケージング |  
| パナソニック株式会社 R&D本部 先端技術研究所 主幹研究員 大西 慶治 氏
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| 電子機器のタイミングデバイスとして、水晶振動子に代わって半導体ICとのプロセス親和性の高いSiベースのMEMS共振器が注目されている。狭ギャップ電極配置とSiGe薄膜ウエハレベルパッケージ技術により、1.8 V駆動でQ値200,000ねじり振動モードMEMS共振器を実現した。MEMS共振器の設計、プロセス、信頼性ついて詳述し、センサへの応用についても触れる。 |  
 
| (3)MEMS技術とその応用 ~水晶振動子バイオセンサ高感度化技術の紹介~ |  
| パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 回路部品事業部 企画グループ 主事 加藤 史仁氏
 
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        | 微小電気機械システム(MEMS)技術を用いることで、高付加価値化を実現したデバイスにバイオセンサがある。本講演では、そうしたバイオセンサの中でも、リアルタイム計測、定量評価、非標識分析を可能とする「水晶振動子バイオセンサ」を取り上げ、無線無電極駆動方式の適用により高感度化を実現した技術事例を紹介する。 |  <見学会>
 AISショールーム
 
 
 
 バイオ関連セラミックス分科会 第45回研究会
 「第三成分固溶による次世代医療用材料の開発」
 材料化学、材料工学の分野において、材料は従来純度の高いものほど機械的特性や化学的特性に優れるとされてきました。しかし近年、材料に微量元素を固溶させることで、純粋な材料ではなしえなかった特性を持つ材料の開発が活発に行われています。
 特に、生体内に留置される医療機器において、整形外科分野で使用される金属製品や非吸収性のセラミックス人工骨等は、 長いものであれば数十年にわたって荷重や生体環境に耐えなければならず、優れた機械的特性や生体適合性が要求されます。また吸収性のセラミックス人工骨では、機械的特性や生体適合性に加え、生理活性機能も求められようになって来ています。これらの要求を満たすためには、緻密な材料設計が求められます。今回は整形外科分野での医療機器を題材とし、材料工学において第一線でご活躍の先生方から、第三成分の固溶による材料設計に関する最前線の技術動向をご紹介いただきます。
 
 日時:2014年(平成26年)5月23日(金)13:45~16:45
 場所:大阪市中央公会堂 地階 大会議室
 (大阪市北区中之島1-1-27)
 
 
| (1)原子/ナノ構造制御したチタンおよびチタン合金の特性と応用 |  
| 大阪大学 接合科学研究所 近藤 勝義 氏
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| 粉末冶金法を用いた固相プロセスに基づき、ユビキタス元素である酸素・窒素・炭素・水素を原子・ナノスケールで強化相として活用することで、レアメタルを一切含まない純チタン材の高強度・高延性化を実現した。また、本粉末プロセスによるTiNi系形状記憶合金のナノ構造制御を通じて、市販のTiNi合金の力学特性を遥かに凌駕する材料特性、ならびに医療デバイスへの応用例について紹介する。 
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| (2)骨成分中の微量金属をリン酸カルシウムセラミックスに固溶させた材料 |  
| 千葉工業大学 工学部 生命環境科学科 橋本 和明 氏
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| Na,Mg,Si 等の骨成分中の微量元素をβ型リン酸三カルシウムに置換固溶させることによって、骨補填材としての材料に生じる物性変化と置換固溶メカニズム、焼結性、溶解性および骨様細胞への作用について講演する。 
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 第212回研究会
 「先進的セラミックスの将来展望」
 アルミナに代表される構造用セラミックスは様々な場所で利用され、セラミックス産業において重要な位置を占めています。優れた製品の製造には、かつては経験に依存するところが大きかったですが、今では科学的な理解の進展に伴い、安定した品質を確保できるまでに至りました。また、新規な焼結技術の開発により難焼結材料の焼結が可能となり、優れた特性を有する材料が開発されました。今回の研究会では、エンジニアリングセラミックスの現状と展望、放電プラズマ焼結による難焼結性セラミックスの作製について講演して頂きます。
 
 日時:2014年(平成26年)6月17日(金)14:10~16:50
 場所:大阪市中央公会堂 地階 大会議室
 (大阪市北区中之島1-1-27)
 
 
| (1)エンジニアリングセラミックスの現状と展望 |  
| 独立行政法人産業技術総合研究所 中部センター 首席研究員 大司 達樹 氏
 
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| エンジニアリングセラミックスとは、その優れた耐熱・耐食性、機械的特性等により使用されるセラミックス材料、部材、もしくは技術であり、この数十年の間に粉末から成形・焼結、加工・接合、表面処理、解析・評価などの原料から製品に至る一連の技術は、その裏打ちとなる科学的な理解が進み、また実用的な観点からも著しい進歩を遂げている。本講演ではこれらの進展状況と今後の展望について概説する。 
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| (2)SPS法による難焼結性セラミックスの作製 |  
| 龍谷大学 理工学部 物質化学科 教授 大柳 満之 氏
 
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| 放電プラズマ焼結(SPS)法は、日本で開花し、その後スウェーデンやアメリカへ研究の輪が広まった。今や世界中で研究が展開され、焼結法の一つとしての重要な位置を占めるまでに至った。共有結合性の高い難焼結性のセラミックスやナノ粒子がプロセッシングの対象となり、基礎研究や応用研究が展開されている。本講演では、SPSを概説し、ここ数年取り組んできた炭化ケイ素やその複合材料の焼結についてご紹介する。 
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 バイオ関連セラミックス分科会 第46回研究会
 「がんの低侵襲治療と医用材料」
 我が国におけるがんの罹患者数は、2014年には781,000人と見積もられ、2029年には925,200人に増加すると推定されています。現在のがんの主な治療法は患部を切除する外科的療法ですが、近年では、治療時の患者への負担が小さく、患者の生活の質を損なわない低侵襲治療への期待が高まっています。今回は、血管を塞いでがんへの栄養補給を断つ動脈塞栓療法とがん細胞を選択的に放射線照射するホウ素中性子捕捉療法に焦点を当て、第一線でご活躍の講師から、これら治療法の最前線とそこで用いられる医用材料をご紹介頂きます。
 
 日時:2014年(平成26年)8月1日(金)13:50~16:50
 場所:大阪産業創造館 5階 研修室B
 (大阪市中央区本町1-4-5)
 
 
| (1)動脈塞栓材料の開発と臨床へのインパクト |  
| (医)龍志会ゲートタワーIGTクリニック 堀 信一 氏
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| 動脈塞栓術は日本で開発された数少ない治療法であるが、動脈塞栓材料の開発が遅れ、十分な効果を上げることができない状況が続いていた。 その間、マイクロカテーテルや血管造影装置は著しい進歩を遂げ、がん局所へ到達する技術は十分に養われていた。我々は、毒性が低く肝臓以外にも適応でき、十分な動脈塞栓効果を持つ球状塞栓物質を開発し、これを臨床に用い、副作用の少ない新たながん局所治療を目指して診療している。
 
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| (2)ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の新展開 |  
| 大阪府立大学 21世紀科学研究機構 切畑 光統 氏
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| ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、がん細胞に集積した10B-ホウ素と熱中性子間の捕獲反応により、がん細胞を選択的に死滅させるがん細胞選択的な異次元の次世代がん治療法として注目され、新たな進展の時期を迎えようとしています。ここでは、BNCTに不可欠なホウ素薬剤に焦点を当て、Locherにより提案されたBNCTの原理をはじめ、これまでの歴史、現状と課題、将来展望等について述べます。 
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 第213回研究会
 「高熱伝導性・高耐熱性コンポジット材料の開発」
 通信分野におけるミリ波帯域の利用あるいはパワーデバイスの実用化が進んでいます。このようなデバイスを実現するためにはセラミックスを始めとする材料に高い熱伝導性あるいは高耐熱性が求められています。今回の研究会では、高周波数化に対応した高熱伝導・低誘電損失セラミックをフィラーとして樹脂系マトリックスに分散させたコンポジット誘電体材料について紹介して頂きます。また、パワー半導体用途のセラミックスとの応力を緩和する金属ペーストを用いた金属セラミックス基板について講演して頂きます。
 
 日時:2014年(平成26年)8月29日(金)14:00~16:40
 場所:大阪市中央公会堂 地階 大会議室
 (大阪市北区中之島1-1-27)
 
 
| (1)高熱伝導・低損失セラミックフィラーを用いたコンポジット誘電体材料の開発 |  
| 名城大学大学院 理工学研究科 交通科学専攻 准教授 菅 章紀 氏
 
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| 通信技術の高度化に伴う情報量の増大やミリ波レーダ等のミリ波帯域の利用拡大により、利用周波数の高周波数化が進んでいる。我々は、その高周波用途に適した誘電特性に加え、熱・機械的特性も改善させることを目的とし、高熱伝導・低誘電損失セラミックをフィラーとして用い、樹脂系マトリックスに分散させたコンポジット誘電体材料の開発に取り組んでいる。本講演ではその内容について紹介する。 
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| (2)高耐熱な金属セラミックス基板の開発 |  
| 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 研究開発センター 機能材料グループ 奥田 和弘 氏
 
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| 次世代パワー半導体では大電流密度(=高発熱)に対応するために、高耐熱な放熱基板が求められている。本研究では、セラミックスとの応力を緩和する金属ペーストを開発して導体層を作成することで、-40~250℃のヒートサイクルに1000回耐える高耐熱な金属セラミックス基板を開発した。 
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 第214回研究会、バイオ関連セラミックス分科会 第47回研究会
 「3D造形技術の医療分野への展開」
 近年、3D造形技術の進化に伴い、従来の手法では困難であった形状が高精度に成形可能となり、又、樹脂、金属、セラミックといった様々な材料への適用が検討され、工業製品に留まらず様々な分野への応用が期待されています。今回の研究会では、3D造形技術の医療への応用に関して、骨再建のための高度に形状再現した人工骨の開発および再生医療に向けた細胞の立体構造化について最新の技術動向をご紹介いただきます。
 本研究会は、ニューセラミックス懇話会(本体)と同バイオ関連セラミックス分科会の共催の合同研究会で、分科会が企画を担当しました。この機会に懇話会(本体)会員の皆様に分科会の活動を広く知っていただければと思います。
 
 日時:2014年(平成26年)10月24日(金)14:00~17:00
 場所:(株)島津製作所 関西支社 マルチホール
 (大阪市北区芝田1-1-4 阪急ターミナルビル14F)
 
 
| (1)骨の3次元形状再建の開発について 
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| 株式会社ネクスト21 鈴木 茂樹 氏 
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| 骨の再建においては移植後に骨に置換される人工骨の開発が必要であり、移植後に骨置換される間の機械的強度を保つことが臨床上要求される。特に顎顔面の再建には高度の形状再現が必要であり、それら臨床医の3つの要求にこたえられる「射出成型人工骨」、「3Dメッシュプレート」、あるいは「3Dプリンター成形人工骨」による理想的な骨の再建手術の可能な技術の紹介をする。 
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| (2)骨折の治療から着想したあたらしい再生医療とバイオ3Dプリンタの開発について |  
| 佐賀大学大学院工学系研究科 中山 功一 氏
 
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| 山中先生のノーベル賞受賞で再び脚光を集めている再生医療の研究の目標は大雑把に分けると、細胞をどこから確保するかという細胞ソースの分野と、得られた細胞集団をどのように移植するかを研究する細胞プロセッシングの分野に大別されます。 ES細胞やiPS細胞の研究が世間の注目を集めている一方で、細胞移植の手法も様々なアプローチによって開発・実現され一部は臨床応用が行われているホットな分野であると言え、それらの究極の目標として、慢性的に臓器不足に悩む脳死移植にとって代わり、細胞から自分自身の臓器を人工的に作るという事が世界中の研究者の究極の目標とされています。
 我々は骨折の治療から着想を得た、細胞だけで厚みを持った立体構造体を作ることに成功しており、この手法を発展させ、複数種類の細胞をLEGOのように任意のXYZの位置に配置した立体的な細胞構造体を作る手法を確立しScaffold
        free Bio Rapid Prototypingと名付けました。
 現在、画像認識を組み込んだロボットによる自動化の開発に成功しバイオ3Dプリンタとして研究用途に販売開始しました。近い将来には患者さんの細胞と3Dデータを装置に投入すると、患者さんの細胞だけで立体的な移植可能な臓器が得られるシステムの実現が期待できると考えています。
 関節軟骨、半月板、血管などが当面の治療ターゲットになると考えていますが、肝臓系の細胞や拍動する心筋細胞などでも立体構造体を作ることに成功しており、他の臓器再生へも応用できるのではないかと考えています。
 
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 ニューセラミックス懇話会 第215回特別研究会
 技術・情報の交流と創造展
 ニューセラミックス懇話会では、毎年12月に行われる研究会を「特別研究会」として開催しています。通常の「研究会」とは趣旨が異なり、「特別研究会」は、ニューセラミックス懇話会の会員の皆様から自社製品、技術、研究等の情報を積極的にアピールして頂く情報発信の場、また会員相互の情報交流を密にする場にしたいと考えています。会員の皆様にメリットのある内容で研究会を企画しています。
 今回の「特別研究会」では、長年にわたりセラミックスやバイオセラミックスの研究開発に携われ、多くの成果を上げて来られましたお二人の先生方からこれまでの開発経緯と将来について講演して頂きます。会員の皆様の多数のご参加を心よりお待ち申し上げます。
 
 日時:2014年(平成26年)12月15日(月) 13:45~18:30
 場所:たかつガーデン 3階 カトレアおよび2階 コスモス
 (大阪市天王寺区東高津町7-11)
 
 
        
          
            | 基調講演(1) セラミックスに夢を求めて 
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            | 東洋炭素株式会社 技術開発本部 特別顧問 宮本 欽生 氏
 
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            | セラミックスに夢を求めて40年間行ってきた研究の内、省エネルギープロセスを目指したセラミックスの合成同時焼結法の開発、スペースプレーン開発を夢見た傾斜機能材料開発、それに21世紀のものづくりの姿を追い求めたセラミックスの3Dプリンティング開発などの研究と意義をレビユーするとともに、現在東洋炭素株式会社で実施しているセラミックスとカーボンの新たな複合材料開発などを紹介する。また、これまでのセラミックス発展の歴史を踏まえ、未来のセラミックスを展望する。 
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          | 基調講演(2) バイオセラミックスのこれまでの歩みと未来 
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          | オリンパステルモバイオマテリアル株式会社 代表取締役社長 小川 哲朗 氏
 
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          | 日本のバイオセラミックス研究は世界のトップレベルで、1970年代から実用化研究が活発になり、人工歯根、人工骨、細胞培養担体、クロマト分離剤などが実用化され、医療、バイオテクノロジーを支えている。しかし、事業は国内が主体でグローバル市場を制覇するに至っていない。レベルの高い研究開発、優れた製造プロセス、市販後の安全性、有効性の蓄積があるのに世界で存在感が薄いのはなぜか?これまでを振り返り、未来を期待する。 |  (3)産・学・官 会員によるポスター・製品発表
 (4)会員交流会
 
 
 
 
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